エルベ河にかかる橋から旧市街を臨む |
** 2005/03/21 – Berlin ** 旧東ベルリンの中心、アレクサンダー広場からそう遠くない場所のホステルに宿をとる。ホステルの前の通りからは、真っ白な尖塔でミラーボールを串刺しにしたような不思議なタワー、テレビ塔が見えている。今回の宿には、日本人も何人か泊まっているようだ。 2年前の2月、僕はエクアドルにいた。アンデス山脈の北部、美しい火山が多く見られる地方の、ペグチェという小さなインディヘナの村で、週2-3回の演奏を、宿、二食付きで引き受けて、のんびり練習してすごしていた。 ロンドンのサウスケンジントンで見た、空からの地球という写真展に、ベルリンの写真が一枚あった。ブランデンブルグ門から戦勝記念の塔へと続く通を埋め尽くす、何万人ものベルリン市民。それが何の写真だったかは憶えていないけど、その写真とエクアドルで聞いた話が、僕の中でひとつの強烈なイメージとなった。 6月17日通りという名前のついた、ベルリン市中央の広大な林を貫くその通りは、想像したよりも遥かに大きい。
** 2005/03/25 – Dresden [イースター] ** 建設中なのか破壊の最中なのか、とにかく荒れ果てた瓦礫の山の間のプラットホームに列車は止まった。ベルリンと同じ国とは思えない、取り残された雰囲気の街だ。トラムに乗り、エルベ河に近付くと、景色は一転し、美しい街並みが目を引く。ホステルの側の公園では、市民が芝生の上で遊んだり、寝そべったりしている。明日からイースター、みんなリラックスしている様子だ。 イースター初日の昼近く。エルベ河にかかる橋の上から見ると、旧市外はすごい賑わいだ。しばらく街を歩き回る。壁画の絵が描かれた城壁や教会、歴史の重みを感じさせる建物が並び圧倒させられる。街角にはアコーディオン弾き、バイオリン弾き、彫刻になりすました立ち芸人、色々なものを売る人たち。見ていて飽きない。宮殿の中庭のような場所から、クラシックギターの音色が聞こえてきた。ベンチに腰掛けて、しばらく聞いた。観光のメインルートから外れた静かなその場所に彼の引くギターの音色はいかにもふさわしいように感じた。 2時間ほど歌って、カフェでビールを飲み、夕方の街をしばらく歩いた。おかしな仮装でアコーディオンを引く楽しい男(たぶん男)がいて、あまりのおかしさに、(ビールに酔って上機嫌だったのか?)一緒に写真を撮って貰う。 |