モンゴルツアー2016 ツアーレポート その7
アルブルドキャンプ場 星
初めてモンゴルに興味を持ったのは中学生のころ、教科書に載っていた、モンゴルを司馬遼太郎が旅した時の紀行文の、砂漠で見た星についての文章を読んだ時だ。それ以来、いつか必ずモンゴルへ行って星を見るんだって思ってた。それから約10年後、憧れの?モンゴルへついに行き、星空、そして音のないモンゴルの夜に、想像していた以上に感動した。毎年企画しているこのツアー、みんなにどうしてもモンゴルの満天の星空を見てもらいたいから必ず新月の頃に企画している。
夏のモンゴルの夜は日が沈んでも地平線の近くにいつまでも夕焼けが残っていてなかなか暗くならない。そんな中、目を凝らして星を探すと、まず西の空にアークトゥルスが、南の空には火星、土星、アンタレスが、天頂近くにベガが見えてくる。北斗七星、夏の大三角、カシオペア。少しずつ星が増えてきて天の川が見えてきても、まだ北西の空低くにかすかに夕焼けが残ってる。アルブルドキャンプ場のアビルさんが双眼鏡を持って来てくれた。双眼鏡で天の川を覗くと、ぼーっと白く輝いている天の川の流れが無数の星の光だってことがよく分かる。ガイドのバディーは星が好きみたいで、エイチカイ星団、アンドロメダ大星雲、いるか座など、僕の好きな星を教えるとすぐに覚えてくれる。
煙突の右上、2つ並んで光ってるのがhχ星団。右端にはアンドロメダ大星雲も写ってる。
リクライニングの椅子に座って星空を眺めていると、人工衛星や流れ星が思いの外たくさん見える。モンゴルでは人が死ぬと流れ星が流れると言われていて、モンゴル人は流れ星を見ると、あの流れ星は僕のではない、とつぶやく。すっかり暗くなり、天の川が南の地平線から北の地平線まで大きく繋がって見える。射手座あたり天の川がひときわ濃く輝いている。僕らの地球の浮かぶ銀河系宇宙の中心を隅っこのほうから眺めているんだなって思う。
昨夜は星を見ながら外で寝たんだけど、雨の心配がなさそうなので今日も外で寝ることにした。ゲルから布団を持ってきて、外に一つおいてあるベットに敷いて横になる。風の音以外まったく音のない世界。ただ星が僕の上に輝く。いつの間にか眠りに落ち、また目覚めると星の位置が変わっている。しーんという耳鳴りのような音が耳の奥でなっている。宇宙空間を漂っているような、、。いや、違うな。どこか知らない星か、あるいは誰もいなくなった地球の上でひとりぽつんと宇宙を見ているような、、。
こんなにたくさんの星が見えるんだね。すごい!高校時代の地学のテストを思い出してしまった。点取れず苦労した^^;
さすがに写真ほどは見えないけど、実際の星空を見るとさらにすごく感じたりもします。
最近のデジカメは感度をものすごくあげられるので、20年前には撮ることができなかった写真が簡単に撮れるんだよね。技術の進歩はすごい。